四谷の千枚田が黄金色に染まる、秋の稲刈りシーズン
700年以上の歴史を持ち、日本の棚田百選にも選ばれる四谷の千枚田。標高220~420m、高低差約200mにかけて石積みの棚田が広がります。毎年9月頃になると稲刈りが始まり、秋ならではの絶景を楽しめます。
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稲刈りの様子を見られるのは、9月上旬~中旬頃
四谷の千枚田の特徴でもある「はざ干し」。刈り取った稲の束を「はざ木」という棚にかけて天日干し。稲刈りは例年9月初旬から始まり、9月末にはほぼ刈り終わります。
昔話に出てくるような日本の原風景「四谷の千枚田」
山に囲まれたのどかな風景が広がる奥三河。四谷の千枚田は、標高883mの鞍掛(くらかけ)山麓に広がります。現在26戸の農家が約420枚の田んぼを耕作しており、田植え風景を見られる初夏、青々と生長し生命感あふれる盛夏、稲穂が黄金色に色付く秋、雪に覆われた冬の棚田など、四季折々の美しい風景を作り出しています。
四谷の千枚田の大きな特徴は、 鞍掛山の恵まれた湧水によってすべての棚田が潤されていることと、昔ながらの稲の天日干し作業「はざ干し」を行っていること。自然の恵みを贅沢に受け入れることで、おいしいお米ができ上がります。
また、棚田は、モリアオガエルやタニシ、ホウライジユリなど多様性に富んだ動植物の棲息地ともなっており、生きものと共生したお米づくりもまた、四谷の千枚田の特徴です。
今から約100年前、四谷の千枚田には悲しい出来事がありました
明治37年(1904年)、大規模な山崩れ(山津波)が棚田を襲いました。ちょうど田植えが済んだ頃、20日間も降り続いた大雨によって、鞍掛山と通称びんぼう山の谷間に泥土がたまり、雨水が一気に溢れ出したのです。人も家ものみ込みながら、沢に沿って約600m下方まで流れ出し、沢沿いの棚田はすべて崩壊してしまいました。死者11名、家屋流失10戸という大規模な災害でした。
あまりのことに一時は途方に暮れた村人たちでしたが、この不幸にもめげず、近隣集落の支援のもとに鍬とモッコで棚田復興に全力を注ぎ、わずか5年ほどで堅牢な石積みの棚田を蘇らせました。
こうして再び美しい姿を取り戻した四谷の千枚田。耕作者や地域の人々は、先人たちの血と汗の辛苦を風化させることなく、先祖の残した偉大な財産である棚田を後世へ大切に守り継いでいます。
奥三河の豊かな自然を感じながら小道を散策してみよう
四谷の千枚田は、昭和46年までは1296枚の棚田が連なる、まさに「千枚田」でした。国の減反政策や高度経済成長によって平成元年には373枚まで減少してしまいましたが、「歴史ある棚田をこれ以上減らしてはいけない」と、地元の方が中心となって鞍掛山麓千枚田保存会を発足。棚田の保全活動をスタートさせました。
活気ある村づくりのほか、ボランティアの受け入れなどの都市交流も盛んに行われ、現在は約420枚に。年間2.5万人が訪れる奥三河の絶景スポットととなりました。棚田内の小道をはじめ、水車小屋やぼったり(水力により穀物を挽く道具)小屋などの施設などは、景観や自然環境を壊さないように整備されています。
無料駐車場は棚田の上と下に2か所あります。おすすめは下から見上げる角度。奥三河の豊かな自然を感じながら、棚田内の小道をゆったりと散策してみませんか。9月は稲刈りシーズンとなるため、農作業の邪魔にならないように気を付けましょう。
奥三河に広がる日本の原風景
四谷の千枚田
ヨツヤノセンマイダ
愛知県新城市四谷
アクセス:【車】新東名高速「新城IC」より約30分
0536-29-0829(新城市観光協会)
有(無料)
https://shinshirokankou.com/
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)
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