愛知県|旬の食材|ぎんなん|
江戸時代から続く名産地「祖父江ぎんなん」

旬の“おいしい”をレポート!
☆11月の食材☆

ぎんなん

取材産地/稲沢市祖父江町

歴史が古く、生命力が強いことから「生きた化石」とも呼ばれるイチョウ。水分を多く含み燃えにくい性質から、街路樹や防火林として各地に植えられている。きれいな黄金色に紅葉し、秋を彩る樹木として有名。このイチョウの実が「ぎんなん」。イチョウにはオスとメスがあり、実を付けるのはメスのみ。

稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
愛知県稲沢市祖父江町/厳選された祖父江ぎんなん(©SAKURA編集部)

味も見た目も高品質!大粒でもっちり『祖父江ぎんなん』

1万本以上のイチョウが植えられ、晩秋になると、町全体が黄金色に染まる稲沢市祖父江町。街路樹や家々にも大木が見られ、樹齢百年を超えるものも珍しくありません。祖父江でイチョウが植えられたのは江戸時代から。火事の広がりを抑える防火林として、また、この地域特有の強風〝伊吹おろし〞から家を守る防風林としての役割を担っていました。次第にぎんなんの生産が盛んに行われるようになりました。

祖父江ぎんなんは、大粒でもっちりとした食感が特徴。出荷は8月中旬から1月下旬まで。前半は翡翠色が美しい祖父江生まれの品種「久寿」を中心に、後半は味が濃く独特のほろ苦さが魅力の「藤九郎」を中心に、5品種を育てています。

収穫から箱詰めまで、出荷にはとても手間がかかります。まず、色付いた実を、木の枝を揺らして地面に敷いたネットに落とします。イチョウは大木のため、高いところはハシゴや長さ4mにもなる棒を使って揺すり落とし、手作業で収穫して作業場へ運びます。

稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
脚立に上り、鈴なりに実るぎんなんを揺すり落とす生産者の加藤さん。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
ボトボトボト…と次々に落下する大きなぎんなん。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
良い実を付けるために、有機肥料を使用した土づくりや、まんべんなく太陽が当たるよう剪定を工夫している。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
ぎんなんは大木が多く、はしごや脚立を使って高所での作業が続く。(©SAKURA編集部)

収穫後は作業場へ持ち帰り、専用機に入れてオレンジ色の果肉を砕きながら剥ぎ、中身を取り出します。特有の香りが漂う中、汚れや割れ、果肉の残りなどがないかを入念にチェック。さらに塩水選を行い、塩水に浸して浮いたもの(品質が悪いもの)を取り除きます。乾燥後、大きさごとに選別し、箱に詰めてようやく出荷に至ります。

稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
専用の機械に入れて果肉を剥ぎ、中身を取り出す。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
機械の中を覗くと、果肉がだんだん剥がれ、中身だけに!(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
さまざまな工程を重ねて厳選したものだけを出荷。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
ツヤツヤのぎんなん!(©SAKURA編集部)

昔ながらの方法で、生産者が手作業で大切に出荷する祖父江ぎんなん。一流料亭からも「祖父江ぎんなんは間違いない」と高く評価されています。味も見た目も高品質な地元の秋の味覚を味わってみませんか。

稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
「お客さんに最初に見てもらうところなので、箱詰めが一番気を遣い大変な作業です」と、加藤さん。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
8月~9月は鮮やかな翡翠色。その後は美しい黄金色に色が変化。特有の香りとほろ苦さ、ツヤツヤの輝きは、料理のアクセントにぴったり。(©SAKURA編集部)
稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
(©SAKURA編集部)

生産者紹介

JA愛知西
祖父江ぎんなんブランド部会

副部会長 加藤 親晴さん

先代が植えたイチョウを大切に育てる加藤さん。良いものを消費者に届けたいという思いが強く、収穫から箱詰めまで丁寧に行っています。部会員は現在118名。「品質が落ちないように、そしてもっと良いものを作れるように努力していきたいです。食べ方を知らない方が多いので、手軽に食べられるということを皆さんにお伝えしたいです」と話します。

稲沢市の特産品 祖父江ぎんなん
(©SAKURA編集部)

封筒&レンチンで手軽に

①15粒ほど殻に割れ目を入れる。
②厚手の封筒に入れ、封筒の口を折る。
③電子レンジで500w90秒ほど加熱する。
④殻と薄皮を取ってできあがり!

取材協力/JA愛知西、JAあいち経済連

※情報はページ上の更新日現在のものです。取材時と一部内容が異なる場合があります。

当情報のアップデートや修正提案はこちら

当情報に関する体験口コミコメントを見る、または投稿する


この記事を書いた人

SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)

よかったらシェアしてね!

いいね👍体験口コミ

コメントする

14 − eleven =