旬の“おいしい”をレポート!
☆3月の食材☆
ふき
取材産地/東海市
数少ない日本原産の野菜。日本各地の野山に自生し、江戸時代以降、盛んに栽培されるようになったと言われている。食用としているのは、地下茎から出てくる若葉のついた長い葉柄。品種「愛知早生ふき」は、あいちの伝統野菜に選ばれている。
愛知県は全国シェア40%!10月から5月にかけて春ふきを出荷
知多半島は全国有数のふき産地。日本古来の野菜であるため各地で自生していますが、現在流通しているふきの主流となっているのが、愛知県生まれの「愛知早生ふき」です。
知多半島で栽培が本格化したのは昭和36 年、愛知用水が整備されたことがきっかけでした。さらに、昭和40 年代に入ると、本来の旬である春ふきに加え、ビニールハウスと冷蔵庫を利用した秋ふきの栽培も開始。冷蔵庫で休眠させた根株を植えることで、春が来たと錯覚させて秋に収穫できるようになります。抑制栽培と促成栽培を組み合わせることで10月から5月まで長期にわたる出荷が可能となりました。今では、知多半島の出荷量は全国の40%を占めています。
「春ふきは柔らかくてみずみずしい。香りも色も良いですよ」と話す、生産者の神野清孝さん。取材に伺った2月上旬、ハウス一面に大きな葉が生い茂っていました。長さは約1m。「まだ少し早いけど」と、神野さんは根元からザクッと鎌で刈り取ってくださいまし長くて折れやすいため、収穫や手入れの際は傷を付けないように細心の注意を払います。
生産収穫後は束ねて、編んだわらで包んで持ち運び、自宅の作業場にて出荷準備。葉と根元を切り落として長さを調整し、袋詰めします。従来のラップ巻きから袋包装へ変化したのはここ数年のこと。生産者の高齢化が進む中で、省力化に繋がっていると言います。
ハウスで育つふきはアクが少なく、見た目も美しいのが特徴。独特の香りや食感を活かした煮物や炊き込みご飯など、さまざまな楽しみ方ができます。
ふきの下ごしらえ
①【茹でる】鍋(フライパン)にたっぷりのお湯を沸かし、数分間茹でる
②【冷やす】ふきを冷水にさらしながら、あら熱をとる
③【筋をむく】爪の先を使い、片方の皮と筋をむいたら、ひとつにまとめて一気にむく
④【水さらし】水を替えながら、水さらしをする
★知多のふきは、ピンクと黄色の春らしいパッケージが目印。簡単レシピも載っています!
生産者紹介
JAあいち知多ふき部会
神野清孝 さん
お父様の代からふき栽培を始め、家業に入る形で就農した神野さん。栽培歴28年のベテラン。ふきのほか、お米やたまねぎ、とうがんを作っています。「春ふきは3月下旬~4月中旬が一番おいしい時期。白だしとツナを使ったふきの煮物が簡単でおすすめです。今年は成長を心配していましたが、例年通りまずまずのスタートを切れそうです」。
取材協力/JAあいち知多、JAあいち経済連
※掲載の情報は2022年3月配信時のものです。掲載時と内容が異なる場合がございますので、詳細は直接お問合せください。
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)
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