愛知県|旬の食材|ほうれん草|
肉厚でえぐみが少ない『奥三河ほうれん草』

旬の“おいしい”をレポート!
☆10月の食材☆

ほうれん草

取材産地/新城市

起源は西アジア地域。漢字では「菠薐草」と書き、「菠薐」は、原産地である昔のペルシャ(今のイラン)を指している。日本・中国方面に伝わった「東洋種」は葉の切れ込みが深く、ヨーロッパ方面に伝わった「西洋種」は葉に丸みがあるのが特徴。日本で広まったのは昭和に入ってから。戦後はその栄養価が認められ、今では食卓に欠かせない野菜の一つになった。

愛知県産の奥三河ほうれん草
愛知県新城市/ほうれん草
(©SAKURA編集部)

愛知県内で唯一、周年栽培が可能!サラダでそのまま食べてもOK♪高品質な「奥三河ほうれん草」

新城市作手地区は、竜頭山や巴山などの山々に囲まれた平均標高550mの高原地域。夏の冷涼な気候を生かして、愛知県内で唯一、ほうれん草の周年栽培をしています。第一人者の竹下健二さんは、年間を通して栽培できる品目を模索する中で、近年、県内の生産量が減少しているほうれん草に着目しました。

本格的に出荷を始めて今年で9年目。現在は生産者4名が中心となって「team550(チームゴーゴーマル)」を結成し、新城のブランド野菜「奥三河ほうれん草」を栽培しています。

愛知県新城市の奥三河ほうれん草
ハウスを使用した土耕栽培。冷涼な気候や、矢作川・豊川水系の水源など、恵まれた環境を最大限に活かして栽培に取り組む。
(©SAKURA編集部)
愛知県新城市の奥三河ほうれん草
奥三河ほうれん草を育てるteam550の皆さん(左から吉田章朗さん、鈴木雅貴さん、竹下健二さん、渡辺宏治さん)。
(©SAKURA編集部)

こだわりは土づくり。もみ殻堆肥とぼかし肥を主体にした、ふかふかで栄養のある土が基盤となります。根をしっかりと張ってストレスなく育つほうれん草は、肉厚で特有のえぐみが少ないこどが特徴。昼夜の寒暖差が生む甘みも加わり、生のままサラダでも味わえます。

「栄養を吸収する側根がしっかりと張れるようにすること。これでおいしく育つかどうかが決まる」と、竹下さん。「ほうれん草は成長が早いから、答え合わせも早い。2週間で良いか悪いかがわかる」とのこと。積極的に新しい栽培方法や品種を取り入れて、少しでも良いものをという思いで取り組んでいます。

愛知県新城市の奥三河ほうれん草
ふわふわで栄養のある土だから、しっかりと根を張り、植物が持つ本来の力を発揮して育つことができる。糖度を上げるために脱水状態や栄養失調状態にはしません。
(©SAKURA編集部)
愛知県新城市の奥三河ほうれん草
じっくりと育ててから出荷するので、葉が肉厚でハリがある。
(©SAKURA編集部)

就農して2年目になる吉田章朗さんは、竹下さんが育てる奥三河ほうれん草の味に感動して栽培を始めました。「何より驚いたのが、子どもがばくばく食べたこと。これしかだめだったんです」と、笑顔を見せます。

周年栽培が可能になったとはいえ、夏の温度管理や連作障害が起きないように土の改良に取り組むなど日々試行錯誤。最近は気象変化が激しく作りにくい環境にあり、「収量を安定させることが今の課題」と、話します。サラダはもちろん、茹でてお浸しにしたり、しゃぶしゃぶにしたり、一番甘い根元は天ぷらにも◎。奥三河ほうれん草を味わってみませんか。

愛知県新城市の奥三河ほうれん草
team550のロゴが入ったシャツを着る吉田さん。今では欠かせないメンバーの一人。
(©SAKURA編集部)
愛知県新城市の奥三河ほうれん草
収穫はすべて手作業。4名の生産者が大切に育てている。
(©SAKURA編集部)
愛知県新城市の奥三河ほうれん草
高級感のある黒パッケージが目印!
(©SAKURA編集部)

ほうれん草の栄養素

鉄やβカロテン、ビタミンCを豊富に含む緑黄色野菜の代表格。女性に多い貧血予防におすすめの野菜です。2021年に行った「奥三河ほうれん草」の栄養成分分析では、カルシウム・マグネシウム・ルテイン・葉酸の各項目でおおむね基準値よりも高い結果が出ました。

愛知県新城市の奥三河ほうれん草
奥三河地区で周年栽培に取り組む
(©SAKURA編集部)

生産者紹介

team550代表 竹下健二さん

元JA職員で作手地区でのほうれん草づくりの第一人者。作手地区に適した栽培方法を研究し、産地として確立、「奥三河ほうれん草」のブランド化に取り組んできました。team550を結成し、ほうれん草パウダーを開発するなど、高品質な「奥三河ほうれん草」の知名度向上とさらなる販路拡大を図っています。

取材協力/JA愛知東、JAあいち経済連

※情報はページ上の更新日現在のものです。取材時と一部内容が異なる場合があります。

当情報のアップデートや修正提案はこちら

当情報に関する体験口コミコメントを見る、または投稿する


この記事を書いた人

SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)

よかったらシェアしてね!

いいね👍体験口コミ

コメントする

1 × 1 =