旬の“おいしい”をレポート!
☆1月の食材☆
いちご
取材産地/新城市
日本では江戸時代にオランダから輸入され、栽培が本格化したのは明治時代。現在では数多くの品種が生まれ、それぞれの特徴を楽しませてくれる。ビタミンCを多く含むことでも知られ、普通サイズであれば5~6粒で1日の必要量を摂取できると言われるほど。風邪予防にもぴったり。
主力品種は「紅ほっぺ」。11月から6月まで出荷
新城市、設楽町、東栄町、豊根村からなるJA愛知東管内では、山間の寒暖差のある気候を生かしたハウスいちご栽培が盛ん。大粒で甘さと酸味のバランスが良く、ジューシーな品種「紅ほっぺ」を中心に栽培しています。
他の産地では、店頭に並ぶまでの日数を考慮して8割ほど色付いたら収穫されますが、JA愛知東いちご部会では、少しでも美味しい状態で届けたいとの思いから、春先までは真っ赤になった”完全着色“で収穫。輸送に時間がかからない地元愛知県への出荷が中心のため、味や鮮度を保ったまま消費者へ届けられます。出荷は11月から6月まで。大粒で品質が良く、洋菓子やいちご大福、フルーツサンドのお店からも好評です。
11月下旬、生産者の小山洋子さんのハウスには真っ赤な紅ほっぺが実っていました。ハウス内は暖かく、春の陽気。本来、露地栽培での旬は5月ですが、寒い冬でも人工的に春の気候を作り出すことで「春が来た」といちごが錯覚し実を付けるのです。
最低気温が10度以下になると暖房を入れて、日中と夜間の温度を管理し、成長をコントロール。平地に比べると温度や日射量の管理は難しく、また、収穫と同時進行で、葉かきや摘果など毎日の手入れが大切になりますが、「手間をかけただけ美味しく育ってくれる。子どもと同じ。この辺りは夜が冷え込むから味が良いですよ」と、小山さんは笑顔を見せます。
最近では、原油価格の高止まりが生産者に影響を及ぼしています。そういった状況でも、暖房の使用頻度を工夫するなどして、今のところ順調に育っているとのこと。じっくりと甘くおいしく育った地元のいちごを味わってみませんか。
おいしいいちごの見分け方
【ヘタ】ピンと反り返ってしなびていない
【色】全体的に赤く色づいている
【表面】ハリとツヤがあり、傷や傷みがない
★冷蔵保存が基本にはなりますが、食べる少し前に常温においてから食べる方が甘さを感じやすくなります。
★先端の方が甘いので、ヘタ側から食べると最後に甘さを感じられます。
生産者紹介
JA愛知東いちご部会
小山 洋子 さん
栽培歴38年の小山さんは、息子さんご夫婦と一緒にいちご栽培に取り組んでいる。いちご部会は現在34名。高齢化によって減少傾向にある中で、ここ5年ほどで新規就農者5名が加わった。
近年では、スマートフォンを使って匠の技術を見える化。温度二酸化炭素濃度、水分量などを管理し、効率化を図っている。完全着色で食味を重視し、大粒で傷みがない高品質ないちごの出荷を目指す。
取材協力/JA愛知東、JAあいち経済連
※掲載の情報は2022年1月配信時のものです。掲載時と内容が異なる場合がございますので、詳細は直接お問合せください。
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)
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