旬の“おいしい”をレポート!
☆10月の食材☆
大葉
取材産地/豊川市
原産は中国南部からミャンマー、ヒマラヤにかけて。アジアの温帯地域に広く分布する大葉。日本では縄文時代の各地の遺跡から大葉の種実の出土例があるほど古くから親しまれ、平安時代にはすでに香辛野菜として栽培が始まっていた。抗酸化作用があると言われるβカロテンを豊富に含む。
50年以上の歴史がある豊川市の温室栽培!大葉は「添える」から「食べる」へ
爽やかな香りと風味で料理を引き立てる大葉。愛知県は全国1位の出荷量を誇り、シェア60%以上を占めています。愛知県の大葉生産を支える産地の一つが、ここ豊川市です。
豊川用水の豊富な水と温暖な気候に恵まれる豊川市では、50年も前からハウスを利用した温室園芸が盛ん。大葉をはじめ、ハーブや菊花、木の芽などを栽培し、全国有数のつまもの産地として知られています。
東三温室園芸農業協同組合大葉部では「〝添える〞から〝食べる〞へ」という思いのもと、見た目はもちろん、食味にもこだわって栽培しています。自慢は、香りの強さと苦みの少なさ、さらに、葉の柔らかさ、ピンとした縁の波打ち。この高品質な大葉を一年を通して安定して出荷できるよう努力しています。特に大葉は暑さに弱く、日除けやエアコンなどの対策が必要不可欠。季節に合わせて温度や湿度、日照量などを細やかにコントロールし、栽培環境を整えています。
昨年開設した「豊川大葉包装センター」では、選別から結束、袋詰めまでの一連の出荷作業に最新技術を取り入れて、省力化を実現。課題となっている労働力不足の解消に繋げるだけでなく、摘みたての香りと鮮度を保持しながら、効率よく出荷できるようになりました。従来の結束タイプや、近年増えている袋詰めタイプなど、さまざまなニーズに対応。食卓の主役級野菜を目指し、多くの人に大葉を届けられるよう取り組んでいます。
生産者紹介
東三温室園芸農業協同組合 大葉部
尾浦 康典さん
深田 敏章さん
石黒 哲立さん
稲垣 敦宣さん
現在59名からなる大葉部。「“添える”から“食べる”へ」をモットーに、レシピブックを作成するなど、大葉のさまざまな食べ方をPR。「王道の天ぷらや、大葉ジェノベーゼ、大葉のお好み焼きなど、いろいろな使い方ができます。味も香りも良い豊川の大葉をぜひ食べてみてください」。
大葉の保存方法
①ぬれたキッチンペーパーで軸(茎)を巻き、乾かないよう袋やパックに入れて野菜室で保存しましょう。
②花びんに花をさすように容器に水を少し入れ、軸(茎)を下にしてラップで覆って野菜室で保存するとより長持ちします。
取材協力/東三温室園芸農業協同組合、JAあいち経済連
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)
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