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「種なし巨峰」発祥の地・豊橋市

旬の“おいしい”をレポート!
☆8月の食材☆

種なし巨峰

取材産地/豊橋市

巨峰は日本原産の品種。“巨峰”は商品名で、開発した研究所から見える富士山にちなんで名づけられたと言われる。ぶどうは皮の色によって、巨峰などの黒系、マスカットなどの黄緑系、クイーンニーナなどの赤系に分けられる。

愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
愛知県豊橋市/歴史あるぶどうの産地(©SAKURA編集部)

豊橋市は「種なし巨峰」発祥の地。大粒ジューシー、コクのある甘み

種なし巨峰やシャインマスカットなど、近年主流の「種なし」ぶどう。ジベレリンという植物ホルモンによる処理によって、ぶどうに受粉したと錯覚させ、種ができないようにする栽培方法で作られています。約50年前、この種なし化の技術を全国に先駆けて確立させたのが、ここ豊橋市です。

愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
JA豊橋ではハウスと露地で栽培(©SAKURA編集部)
愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
畑を覆うように枝が広がるハウス内(©SAKURA編集部)

JA豊橋産の種なし巨峰は、糖度16度以上、コクのある甘みとジューシーな味わいが人気。濃い黒紫色と、大粒で実がギュッと詰まったきれいな姿形も一目置かれています。「巨峰と言えばこの濃い色ですが、しっかりと色を付けることが一番難しいんです」と話す、JA豊橋ぶどう部会・部会長の大山良夫さん。花が咲き、実が付き出したら、1房30粒を目安に余分な実をハサミで切り落としながら房を作ります。実らせ過ぎると着色不良の原因に。また、着色は朝晩の寒暖差も影響するため、近年の温暖化に苦労していると言います。

愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
余分な実を切り落とすことで、残った実に養分が集中して大きく甘くなる。太陽光をたくさん浴びると、酸味が抜けて色も濃い黒紫色に(©SAKURA編集部)
愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
樹勢を保つため、約25年を目安に新しい樹に更新 (©SAKURA編集部)

7月中旬にうかがった大山さんのぶどう園には、その大変さを感じさせないほどしっかりと色付いた、立派な種なし巨峰がたわわに実っていました。園の一部では、新しい品種の栽培にも取り組んでいます。「最近ではシャインマスカットが人気だけど、種なし巨峰の人気も根強い。豊橋の強みといえば黒系ぶどう。種なし巨峰発祥の地ということに甘んじず、もっとおいしくて、もっと作りやすいぶどうを探していきたいです」。

出荷のピークは8月上旬~中旬。地元を中心に出荷されるため、見かけたらぜひ手に取ってみてください。贈答用にもおすすめです。

愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
温暖化で作りにくい中でも上質なぶどうを出荷できるのは、生産者一人ひとりの高い技術があるからこそ(©SAKURA編集部)
愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
部会では種無し巨峰を中心に、シャインマスカット、クイーンニーナ、デラウェアなどを出荷(©SAKURA編集部)
愛知県豊橋市の特産「種なし巨峰」
(©SAKURA編集部)

生産者紹介

JA豊橋 ぶどう部会
部会長 大山 良夫さん

この道35年の大山さん。「果樹は1年に1回しかできないから、35年やっていてもたった35回しか作ったことがない。毎年一発勝負で、毎年チャレンジ。難しいところでもありやりがいです」。現在、ぶどう部会は51名。部会全体で着色向上を図ったり、新品種を導入するなど積極的。「今年も豊橋の種なし巨峰を頑張って作りました。ぜひ食べてみてください」。

取材協力/JA豊橋、JAあいち経済連

※情報はページ上の更新日現在のものです。取材時と一部内容が異なる場合があります。

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この記事を書いた人

SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)

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