旬の“おいしい”をレポート!
☆3月の食材☆
セロリ(セルリー)
取材産地/田原市
原産は地中海沿岸と言われ、日本へ伝わったのは16世紀末頃。加藤清正が東洋種のセロリを朝鮮半島から持ち帰ったという説がある。その後、西洋種も伝わったが、香りの強さからなかなか受け入れられず、ようやく定着したのは昭和50年代以降。食事の洋風化に伴って、さまざまな料理で使用されるようになった。
常春の渥美半島で元気よく育つ!爽やかな香り、シャキシャキ食感、みずみずしくて食べやすいセロリ
丁寧な栽培で育つ、高品質な田原産セロリ
平均気温が高く、日照時間が長いため、一年を通して温暖な渥美半島。昭和43年に豊川用水が完成してからは日本有数の野菜の産地となりました。
田原洋菜部会は創立50年以上。当初から栽培しているのがセロリです。同会ではセルリーと呼んでいますが、同じものを指します。セロリと言えば、爽やかな香りとシャキシャキとした食感が魅力。サラダ、炒め物、煮込み料理、漬物など幅広い料理に使える万能食材です。
露地とハウスで栽培され、出荷は11月中旬から3月上旬。みずみずしくて、香りが強すぎないので食べやすく、特にハウスで育つものは茎も葉も柔らかいのが特徴です。スーパーでは1~2本に分けて売られていますが、畑ではチンゲンサイのように株で育ちます。
2月上旬、生産者の大場恒和さんのハウスには、青々としたセロリが育っていました。ハウス内は爽やかな香りが。まっすぐどっしり、重さ2kgにもなる立派なセロリを、鎌を使って株ごと収穫していきます。味が良く、見た目も美しく育てるために、天候に合わせて水分や肥料、温度管理を徹底。冬は加温しますが、ハウス内の温度が高すぎると、背丈が伸びて色が落ちるため注意が必要と言います。
現在、生産者は約30名。道の駅で試食会をするなど販売に力を入れています。ベーコンとセロリのコンソメスープや、塩昆布との和え物など手軽なメニューが多数。常春の渥美半島で元気よく育ったセロリが、料理に清涼感をもたらします。
おいしいセロリの選び方
●茎が太くてハリがあり、肉厚なもの
●茎から葉まで、全体的にツヤツヤしているもの
●葉が濃い緑色のもの
セロリに含まれる香り成分「アイピン」は、心を落ち着かせてストレスを緩和する効果が期待できます。加熱すると香りが和らぐため、香りが苦手な方は、炒めものやスープでどうぞ。
生産者紹介
JA愛知みなみ 田原洋菜部会
セルリー・レッド部門長 大場恒和さん
冬はキャベツやレッドキャベツ、レタスも栽培し大忙しの大場さん。手間がかかるセロリですが、他の野菜を育てる中でも、細やかな管理を怠らず高品質を維持。「良いものをたくさん作っています。ぜひ食べてみてください!」とPR。部門で他の産地を視察するなど、栽培方法を研究し、日々努力されています。
取材協力/JA愛知みなみ、JAあいち経済連
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)
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