旬の“おいしい”をレポート!
☆8月の食材☆
とうがん
取材産地/豊橋市
原産は東南アジア。日本へは5世紀に伝来したとされる歴史ある野菜。90%以上が水分だが、ビタミンCやカリウムを豊富に含み水分代謝を助けてくれる。夏に食べたい食材の一つ。100gあたり16kcalほどと言われ、近年では低カロリーの食材としても注目を集めている。
高品質な豊橋産とうがん!みずみずしくてクセがないので、サラダなどの生食もおすすめ!
全国2位のとうがん生産量を誇る愛知県。その6割を占めるのがJA豊橋南部琉球冬瓜同好会です。ここで栽培されるとうがんは、「豊橋なんぶとうがん」というブランド名で出荷されます。今年3月には、県内の農作物として初めて地理的表示(GI)登録を取得し、長年育まれた独自の生産方法や高い品質が農林水産省に認められました。
最大の特徴は品質。特に見た目は美しく、色ムラや傷が少なくてツヤツヤ。とうがんは、見た目はずっしりと丈夫そうですが、実はとてもデリケートな野菜。特に小さい時の果皮は弱く、風で茎や葉と擦れるだけで傷や傷みの原因になるため、取り扱いには細心の注意を払います。丁寧に扱うのはもちろん、ツルの仕立て方を工夫したり、マットと呼ばれる専用の緩衝材を果実の下に敷いたり、毎日の細やかな管理が欠かせません。
さらに、果実を一方向のまま放置すると、日陰部分が白くなってしまうため、果実をひっくり返す「返し」を行っています。収穫後もハウスで一時保管しながら返しを行い、全体的に着色を均一化。玉を磨き、光沢を出してから出荷します。収穫は9月までですが、同会では、ハウスで貯蔵しながら11月まで順次出荷。厳しい選別基準を徹底し、高品質を守っています。
見た目が美しいことから、ベジタブルカービングの素材や、料理の器としての需要があり、また、色ムラが少ないため、スーパーでのカット販売時にロスが出にくいという点も高く評価されています。和洋中どんな味にも染まりやすいとうがん。生食のままサラダもおすすめ。夏を元気に乗り切るために取り入れたい、旬の味覚です。
おいしいとうがんの選び方
●【玉】外観は全体に緑色が濃く、重量感のあるもの
●【カット】切り口が白くてみずみずしく、種が良く詰まっているもの
保存方法は、玉のままなら冷暗所で長期保存が可能。カットされたものは、ワタと種を取り除き、ラップで包み冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
生産者紹介
JA豊橋 南部琉球冬瓜同好会
生産者 鷺坂総宏さん
総宏さんのお父様・充康さんが会長を務める南部琉球冬瓜同好会。35年前に発足し、現在は生産者24戸が栽培。毎年優良な株を残し、豊橋オリジナルの品種を受け継いでいる。GI登録によってさらなるブランド化と生産者の増加を目指す。「煮崩れしにくく、食味も良いのが豊橋なんぶとうがん。食べ方をもっと提案したい」と総宏さんは話す。
取材協力/JA豊橋、JAあいち経済連
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Megumi.Iです!初めての街や初めてのお店ってワクワクしますよね。暮らしに役立つ情報を通して、そんな素朴なワクワクをお届けできるように頑張ります(^^)
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